
■ MUKU-DATA 柿の木
(荷台へ載せてハアハアしている写真、顔部分はトリミングしてカット)
先週末、関東へクリニックの受付L型カウンターを届けてきた。
先生は木を愛する方で、端材も何かに活用したいとの事で
加工で出た端材も一緒にお届けした。
製作したL型のカウンターは新築中の現場へ搬入
端材はビルとフェンスの狭い敷地の裏口へ保管する為に、運ぶ。
すると、ビル群に囲まれた雨の当たらない裏口付近に1本の丸太が横たわっていた。
こんな場所に丸太・・・ 違和感・・・
木の肌から柿の木と分かる。何故?
ちょうど先生が出てこられ、この丸太、皮むいた方がいいですかねぇ?と
皮は剝いた方がいいんだけど、屋根とビルに囲まれているせいか
丸太の状態は良くて、虫の入った形跡もなく・・
ところで、どうされたんですか?この柿の木は?
隣接地に新築中の敷地に昔から生えてた柿の木らしい。。
それ以上は聞かなかった(聞く機会を逃したが)
きっと、そのまま廃棄処分されてしまう事が痛々しかったんだろうと思う。
かなり前に、ブログで近所の木だったかが伐採され、
引き千切られて泥だらけになっていて、
小さな頃から見慣れた景色が変わってしまった事を書いたら
確か、先生から同感、同情のメールをもらった記憶がある。
きっとその時と同じような気持ちだったのではなかろうか・・と
思っている。
さて、どう考えてもこの狭い敷地から人力で運び出せないよね・・
と思いつつ、一緒に運搬を手伝ってもらった加工屋さんに
出せるかな?(出せないよね・・と思いつつ)と無茶振りしてみたら
柿の木を立てて抱きかかえながら一人で出そうとし始めた。。(オイオイ)
そこでスイッチが入った。
要はヤル気。
現場監督さんも本気で考えてくれてロープと木を用意してくれて
気合で20mほど?の奥から何とか表へ出して
トラックの荷台へ載せる際は4人がかりでエイ!って載せる事ができた。
L型カウンターを安全に現場へお届けして業務完了と思っていたが
想定外の展開だったし、先生自身も、製材するという事は考えては
いなかったのかと思う。
奥から運び出す際に、私が1m程度進んで直ぐにムリムリと休憩しながら
汗流して切ない姿を加工屋さんは爆笑していたが
それはロープに通した木の棒の重心が中心ではなく私の方へ傾いていた為に
多分7割ほどの荷重がこっちへかかっていた為かと思う。
トラックの荷台に載せ終え、完全に息が上がっていた。。。
気合で自然と声もデカくなって通行人の人たちには
何してんだろう?あの人たち?って思われたかもしれないなぁ・・
帰り道、荷台に載っている柿の木の事など考えていた。
この柿の木の丸太自体は、材木的にみれば一般的には価値のあるものではないけど
そこにずっとあった事、その人との関係性、、
意識がなければ、廃棄処分されたであろう柿の木
長くこの柿の木を共に歩んできた記憶、関係性が
特別な意味を持ち、価値のあるものへとなっていく。
以前、依頼された小さな時から一緒に居た、
お寺の桜の木。。。
伐採された桜の木を製材し乾燥させ、その後娘さんの机を製作してもらった
と写真をいただいた事がある。
小さな頃から敷地に生えていた桜、
何かの事情で伐採しなきゃいけなくなり、
別な形で残して繋ぐことができたこと。
これはその人にとってはとても意味があって価値のあるものとなる。
木は不思議だなと、時々そんな場面に遭遇する。
木は知っているんだなぁとも思うし
木の声が聞けるんだなぁ・・とも思う。
柿の木は300km離れて弊社木材倉庫へ保管されている。
田舎へ連れてこられびっくりしているのかもしれない。。
ここの居心地はどうだろう?



300km離れた弊社木材倉庫へ


